プリスクールと保育園の違いとは?目的・費用・英語環境など6つの視点で解説

園生活・活動紹介

プリスクールと保育園について調べると、教育内容や預かり時間、費用などの情報が多く、どちらを選べばよいか迷うことがあります。

プリスクールと保育園は、どちらも小学校入学前の子どもが利用する施設ですが、法的な位置づけや主な目的、英語を使う時間、利用条件などは同じではありません。ただし、プリスクールには統一された制度上の定義がなく、施設によって運営形態や内容が大きく異なります。

この記事では、一般に英語を使った幼児教育を行う施設を「プリスクール」、児童福祉法上の認可を受けた保育所を「保育園」として、両者の違いを6つの視点から解説します。実際に施設を選ぶ際は、名称だけで判断せず、自治体への届出状況や利用条件も含めて確認しましょう。

  1. プリスクールとは?保育園との違いを理解するための基礎知識
    1. プリスクールは法令上の施設区分ではない
    2. 「プリスクール」と「プレスクール」の呼び方
  2. プリスクールと保育園の違いを6項目で比較
  3. プリスクールと保育園では目的がどう違う?
    1. プリスクールが大切にしている教育の考え方
    2. 保育園が果たす役割と保育の目的
  4. プリスクールと保育園の英語環境の違い
    1. プリスクールでの英語の使われ方
    2. 保育園での外国語への関わり方
  5. プリスクールと保育園の1日の過ごし方の違い
    1. プリスクールの1日の流れの例
    2. 保育園の1日の流れの例
  6. プリスクールと保育園の利用時間と共働き家庭への対応
    1. プリスクールの利用時間
    2. 保育園の利用時間と保育の必要性
  7. プリスクールと保育園の費用を比較する
    1. 施設区分によって料金の仕組みが異なる
    2. 幼児教育・保育の無償化制度
    3. 費用を比較するときの確認項目
  8. プリスクールと保育園で家庭に求められるサポートの違い
    1. プリスクールでの家庭との連携
    2. 保育園における家庭との連携
  9. プリスクールとインターナショナルスクールの違い
  10. 子どもの様子と家庭の方針でどちらが合うか考える
    1. 日本語での生活や安定した保育環境を重視する場合
    2. 日常的に英語に触れる環境を希望する場合
    3. 共働き家庭が確認したいこと
    4. 家族で整理したい施設選びの基準
  11. まとめ|プリスクールと保育園の違いを確認して家庭に合う施設を選ぼう

プリスクールとは?保育園との違いを理解するための基礎知識

プリスクールは法令上の施設区分ではない

「プリスクール」は、英語の「Preschool」に由来する言葉で、一般には小学校入学前の子どもを対象とする施設やプログラムを指します。

日本では、英語を使った保育や幼児教育を行う施設がプリスクールと呼ばれることが多くあります。ただし、プリスクールという名称は、法律で定められた施設区分ではありません。

乳幼児を継続的に預かる運営形態の場合は、認可外保育施設として自治体への届出が必要になることがあります。一方で、幼稚園や認定こども園などが英語教育に力を入れ、プリスクールに近いプログラムを実施している場合もあります。

そのため、入園前には次の項目を確認することが大切です。

  • 法的な施設区分
  • 自治体への届出状況
  • 対象年齢と利用条件
  • 保育・教育を担当する職員の体制
  • 安全管理や緊急時の対応
  • 指導監督基準への適合状況

認可外保育施設は、児童福祉法上の認可を受けていない施設ですが、「国や自治体の基準がない施設」という意味ではありません。届出対象となる施設には指導監督基準があり、自治体による立入調査や指導などの対象になります。

「プリスクール」と「プレスクール」の呼び方

「プリスクール」と「プレスクール」は、どちらも英語の「Preschool」に由来する表記として使われることがあります。

ただし、施設によっては「プレスクール」を、正式な入園前に通う未就園児向けクラスや短時間プログラムの名称として使っている場合があります。「プリ」「プレ」といった略称についても、内容は施設ごとに異なります。

名称だけで同じサービスだと判断せず、対象年齢、利用日数、預かり時間、カリキュラムを確認しましょう。

プリスクールと保育園の違いを6項目で比較

比較項目 プリスクール 保育園
主な目的 英語を使った幼児教育など、施設独自の方針に基づく活動 保育を必要とする子どもへの保育と、発達を支える養護・教育
英語環境 英語中心、日本語併用など施設によって異なる 主に日本語。英語活動の有無や頻度は園によって異なる
1日の過ごし方 英語を使った歌、工作、遊び、読み聞かせなど 遊び、食事、睡眠など、生活と発達に応じた活動
利用時間 短時間型、全日型、延長保育付きなどさまざま 保育の必要量や園の開園時間に応じて利用
費用 施設が独自に設定。入会金や教材費などがかかる場合がある 0~2歳児クラスは世帯状況などに応じて自治体が決定。3~5歳児クラスの利用料は無償化の対象
家庭との連携 家庭での英語活動を案内する施設もある 連絡帳、送迎時の会話、面談などで生活や発達の様子を共有

上記は一般的な比較です。プリスクール、保育園ともに、実際の内容は施設によって異なります。

プリスクールと保育園では目的がどう違う?

プリスクールが大切にしている教育の考え方

日本のプリスクールでは、英語を使った活動を教育方針の中心に置いている施設が多く見られます。

英語を教科として学ぶだけではなく、歌、絵本、工作、運動、日常会話などを通して、英語に触れる機会を設けることが一般的です。異なる文化や言葉に親しむ活動を取り入れている施設もあります。

ただし、英語の使用割合、指導方法、教育目標は施設によって異なります。プリスクールに通うことで、一定の英語力が必ず身につくわけではありません。子どもの年齢、通園頻度、家庭で使用する言語、本人の興味などによって、学び方や感じ方には違いがあります。

保育園が果たす役割と保育の目的

保育園は、保護者の就労、疾病、介護、求職活動、就学などの事情により、家庭で必要な保育を受けることが難しい子どもに保育を提供する児童福祉施設です。

保育園の役割は、子どもを安全に預かることだけではありません。保育所保育指針に基づき、生命の保持や情緒の安定を図る「養護」と、遊びや生活を通じて発達を支える「教育」を一体的に行います。

食事、睡眠、着替え、遊び、人との関わりなど、日々の生活全体を通して、子どもが安心して過ごし、成長できる環境を整えることが重視されています。

プリスクールと保育園の英語環境の違い

プリスクールでの英語の使われ方

プリスクールには、活動の多くを英語で行う施設、日本語と英語を併用する施設、特定の時間だけ英語を使う施設などがあります。

講師についても、外国人講師が担当する施設、日本人のバイリンガル講師が担当する施設、複数の講師が連携する施設などさまざまです。

英語環境を比較するときは、単に外国人講師がいるかどうかだけでなく、次の点を確認しましょう。

  • 1日のうち英語を使う時間
  • 子どもが理解できないときのサポート方法
  • 日本語での発達やコミュニケーションへの配慮
  • 講師や保育担当者の資格・経験
  • 子どもの安全を見守る職員体制
  • 子どもの性格や発達段階に合った関わり方

保育園での外国語への関わり方

多くの保育園では、日本語を中心に日々の保育が行われます。

英語あそび、外国の歌、絵本、異文化交流などを取り入れている園もありますが、実施の有無や頻度は施設によって異なります。英語活動は、認可保育所に共通して義務づけられた内容ではありません。

英語に触れる機会を希望する場合は、年間の実施回数、担当者、活動内容などを園に確認すると比較しやすくなります。

プリスクールと保育園の1日の過ごし方の違い

1日の流れは、子どもの年齢、利用時間、施設の教育方針、季節などによって異なります。ここでは一例を紹介します。

プリスクールの1日の流れの例

時間帯 活動内容の例
登園後 自由遊び、挨拶、サークルタイム
午前中 英語を使った歌、工作、絵本、運動など
昼食、休憩
午後 テーマ活動、屋外遊び、自由遊びなど
活動終了後 降園または延長保育

短時間型の施設では昼前後に降園する場合もあり、全日型の施設では昼寝やおやつを取り入れていることもあります。

保育園の1日の流れの例

時間帯 活動内容の例
登園後 健康状態の確認、自由遊び
午前中 外遊び、制作、運動、季節の活動など
給食、着替え、休息
午後 昼寝または休憩、おやつ、遊び
夕方 自由遊び、順次降園

乳児と幼児では、食事や睡眠の回数、活動内容が異なります。昼寝や歯磨きなどの実施方法も園や年齢によって違うため、見学時に確認しましょう。

プリスクールと保育園の利用時間と共働き家庭への対応

プリスクールの利用時間

プリスクールの利用時間には、午前中だけの短時間型、午後までの全日型、週数日だけ通うコースなどがあります。

延長保育を実施している施設もありますが、利用できる曜日や時間、追加料金は施設ごとに異なります。夏休みなどの長期休業期間がある施設もあるため、共働き家庭では年間予定も確認しておくことが重要です。

確認したい項目には、次のようなものがあります。

  • 開園日と休園日
  • 通常の預かり時間
  • 延長保育の時間と料金
  • 長期休業中の預かり
  • 給食や送迎サービスの有無
  • 体調不良時や警報発令時の対応

保育園の利用時間と保育の必要性

通常の認可保育所の継続利用では、自治体から保育の必要性の認定を受けます。認定事由には、就労のほか、妊娠・出産、保護者の疾病・障害、親族の介護・看護、災害復旧、求職活動、就学などがあります。

保育を利用できる時間は、保護者の状況などに応じて、主に次の区分に分かれます。

  • 保育標準時間認定:1日当たり最長11時間の利用枠
  • 保育短時間認定:1日当たり最長8時間の利用枠

ただし、認定された時間を毎日すべて利用できるという意味ではありません。実際の利用時間は、保護者の就労時間や通勤時間などを踏まえ、必要な範囲で決まります。開園時間や延長保育の時間も、自治体や園によって異なります。

なお、2026年度からは、保育所などに通っていない0歳6か月から満3歳未満の子どもを対象に、就労要件を問わず月一定時間まで利用できる「こども誰でも通園制度」が全国で実施されています。通常の保育所入所とは、対象年齢、利用時間、申込方法などが異なる別の制度です。

プリスクールと保育園の費用を比較する

施設区分によって料金の仕組みが異なる

認可保育所とプリスクールでは、料金の決まり方が異なります。

認可保育所の0~2歳児クラスの保育料は、保護者の市町村民税額、子どもの年齢、きょうだいの状況などをもとに、自治体が決定します。自治体独自の軽減制度が設けられている場合もあります。

プリスクールでは、月謝、入会金、教材費、給食費、送迎費、延長保育料などを施設が独自に設定していることが一般的です。週に通う日数や預かり時間によって複数の料金プランが用意されている場合もあります。

プリスクールの方が認可保育所より費用負担が大きくなる場合はありますが、利用日数や各種補助によっても異なります。全国一律の相場ではなく、候補施設の料金表を同じ条件で比較しましょう。

幼児教育・保育の無償化制度

認可保育所などでは、3~5歳児クラスの利用料が無償化の対象です。0~2歳児クラスについては、住民税非課税世帯が無償化の対象になります。

ただし、次のような費用は原則として無償化の対象外です。

  • 給食やおやつなどの食材料費
  • 通園送迎費
  • 行事費
  • 教材費や制服代
  • 延長保育料

認可外保育施設に該当するプリスクールについても、条件を満たせば無償化の対象になる場合があります。

  • 3~5歳:月額3万7,000円まで
  • 住民税非課税世帯の0~2歳:月額4万2,000円まで

認可外保育施設の無償化を利用するには、自治体から保育の必要性の認定を受けることや、利用する施設が無償化の対象施設であることなどの条件があります。すべてのプリスクールや家庭が対象になるわけではありません。

制度の対象年齢や必要な手続きは利用状況によって異なるため、入園前に自治体と施設の両方へ確認しましょう。

費用を比較するときの確認項目

月額料金だけでなく、年間で必要になる費用を確認することが大切です。

  • 入会金・入園料
  • 月謝・保育料
  • 教材費・施設維持費
  • 給食費
  • 送迎費
  • 延長保育料
  • 制服や指定用品の費用
  • 行事費・課外活動費
  • 長期休業中の預かり料金
  • 無償化や自治体独自補助の対象額

プリスクールと保育園で家庭に求められるサポートの違い

プリスクールでの家庭との連携

プリスクールの中には、家庭でも英語の絵本や歌に触れることを案内している施設があります。保護者参加のイベント、面談、家庭向け教材などを取り入れている場合もあります。

一方で、家庭で英語を使うことを特に求めない施設もあります。保護者が英語を話せなければ通えないとは限りません。

家庭で求められる取り組みや保護者参加の頻度は、施設ごとに確認しましょう。

保育園における家庭との連携

保育園では、連絡帳、保育アプリ、送迎時の会話、面談などを通して、子どもの体調、食事、睡眠、遊びの様子を家庭と共有します。

保育園の生活と家庭での生活はつながっているため、生活リズム、健康状態、発達の様子などについて、保護者と保育士が情報を共有することが大切です。

持ち物の準備、保護者参加行事、家庭での対応などは園によって異なります。「保育園なら家庭の負担が少ない」と一律には判断せず、入園説明会や見学で確認しましょう。

プリスクールとインターナショナルスクールの違い

プリスクールとインターナショナルスクールは、必ずしも明確に分かれているわけではありません。

「プリスクール」は、主に就学前の年齢やプログラムを表す言葉です。一方、「インターナショナルスクール」は、主に英語など日本語以外の言語を使い、海外の教育課程や独自の国際教育を行う施設の名称として使われています。

日本では、インターナショナルスクールについて法令上の統一された定義がありません。一条校として認められている施設、各種学校として認可されている施設、いずれにも該当しない施設などがあります。

幼児部を「インターナショナルプリスクール」と呼ぶ施設もあるため、名称だけでは両者を区別できません。

確認項目 確認する内容
対象年齢 就学前のみか、小学校以降の課程もあるか
法的な位置づけ 認可外保育施設、幼稚園、一条校、各種学校などのどれに該当するか
教育課程 施設独自のカリキュラムか、海外の教育課程や国際的なプログラムか
使用言語 英語のみか、日本語と英語を併用するか
費用 授業料以外に入学金、施設費、教材費などが必要か

小学校以降もインターナショナルスクールへの進学を検討する場合は、施設の法的な位置づけ、就学義務との関係、卒業資格や進学資格についても確認が必要です。

子どもの様子と家庭の方針でどちらが合うか考える

プリスクールと保育園のどちらが優れているかではなく、子どもの様子、家庭の方針、必要な預かり時間などに合っているかを考えることが大切です。

日本語での生活や安定した保育環境を重視する場合

日本語を中心とした環境で、食事、睡眠、遊びなどの日常生活を大切にしたい場合は、保育園が選択肢になります。

ただし、プリスクールでも日本語の発達や生活習慣を大切にしている施設があります。名称だけで判断せず、教育方針や子どもへの関わり方を確認しましょう。

日常的に英語に触れる環境を希望する場合

歌や遊び、日常会話などを通して英語に触れる機会を増やしたい場合は、プリスクールが選択肢になります。

その際は、英語の使用時間だけでなく、子どもが困ったときに安心して気持ちを伝えられるか、職員が子どもの様子を適切に把握できるかという点も重要です。

体験入園や見学の際には、子どもが緊張しているかどうかだけで判断せず、職員の声かけや他の子どもの様子も確認しましょう。

共働き家庭が確認したいこと

共働き家庭では、教育内容だけでなく、実際に必要な時間まで預けられるかが重要です。

  • 勤務時間と通勤時間を含めて送迎できるか
  • 延長保育を利用できるか
  • 長期休業中も預かりがあるか
  • 急な休園時に対応できるか
  • きょうだいと送迎時間を合わせられるか
  • 年間費用を無理なく負担できるか

認可保育所、一時預かり、プリスクールなどを組み合わせられるかどうかは、自治体の利用条件や施設の規定によって異なります。併用を検討する場合は、申込み前に自治体と各施設へ確認してください。

家族で整理したい施設選びの基準

施設選びで迷ったときは、次の項目を書き出して優先順位を決めると整理しやすくなります。

  • 施設に最も求めること
  • 必要な預かり時間と曜日
  • 無理なく負担できる年間費用
  • 子どもが安心して過ごせる環境
  • 英語を使う時間と日本語への配慮
  • 職員の資格・経験・配置体制
  • 家庭で必要な準備やサポート
  • 送迎方法と自宅からの距離
  • 自治体への届出や指導監督の状況
  • 緊急時や体調不良時の対応

パンフレットやウェブサイトだけでは分からない点もあります。複数の施設を見学し、教育方針、職員の対応、子どもたちの様子、安全管理などを比較しましょう。

まとめ|プリスクールと保育園の違いを確認して家庭に合う施設を選ぼう

プリスクールと保育園では、主な目的、英語環境、1日の過ごし方、利用時間、費用、家庭との連携方法に違いがあります。

ただし、プリスクールには統一された制度上の定義がなく、法的な施設区分や運営内容は施設ごとに異なります。保育園についても、開園時間、英語活動、保護者参加行事などは園によってさまざまです。

施設を選ぶ際は、英語を使う時間や月額料金だけでなく、子どもが安心して過ごせるか、必要な時間まで利用できるか、職員体制や安全管理が整っているかを確認しましょう。無償化制度や利用条件については、候補施設と住んでいる自治体の窓口で確認することが大切です。

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