「うちの子は、英検を何歳から受けられるのだろう」と気になっていませんか。幼児期からの受験は早すぎるのか、どの試験や級を選べばよいのか迷う保護者の方もいるでしょう。
英検と英検Jr.には、年齢や学年による受験制限はありません。ただし、11歳未満の子どもが受験する場合は、保護者が受験上の案内や注意事項を確認し、受験できる状態かどうかを判断する必要があります。また、試験形式や必要な集中力、読み書きの力は異なります。
この記事では、英検と英検Jr.の違い、幼児が受験を検討する際の目安、英検5級に向けた学習方法について解説します。
幼児から英検を目指す前に知っておきたい試験
幼児の英語力を確認できる試験には、主に「英検」と「英検Jr.」があります。幼児から挑戦を考える場合は、まず2つの違いを把握しておくことが大切です。
通常の英検の概要
通常の英検は、5級・4級・3級・準2級・準2級プラス・2級・準1級・1級の8段階で構成されています。もっとも基礎的な5級は、およそ中学初級程度の英語力が目安です。
5級の一次試験は、リーディングとリスニングで構成されています。また、級認定とは別に、申込者が任意で受験できる録音形式のスピーキングテストがあります。3級以上では、一次試験にライティングが加わり、一次試験合格者を対象とした面接形式の二次試験も行われます。
通常の英検は合否が判定されるため、目標を設定しやすい一方、幼児にとっては読み取りやマークシートへの記入が負担になる場合があります。まず英検Jr.で試験形式に慣れてから、英検5級を検討する方法もあります。
幼児・小学生向けの英検Jr.の内容
英検Jr.は、児童の英語力を測るために設計されたリスニングテストです。BRONZE・SILVER・GOLDの3つのグレードがあり、音声を聞いて、絵や文字などから答えを選びます。
合否判定はなく、受験後は正答率や分野ごとの結果を確認できます。そのため、合格や不合格だけで判断するのではなく、現在の理解度や次の学習目標を確認するために活用できます。
英検Jr.には、グループで受験するペーパー版と、自宅などから受験できるオンライン版があります。申込方法や受験環境が異なるため、事前に公式サイトで確認しましょう。
英検Jr.は何歳から受験できる?
英検Jr.には、年齢・職業・学歴による受験制限がありません。そのため、未就学児でも受験できます。
ただし、11歳未満の子どもが受験する場合は、保護者が受験上の案内や注意事項を確認し、受験できる状態かどうかを判断する必要があります。
受験するのに適した時期とは
受験時期は、年齢だけでなく、子どもの興味や英語学習の状況、試験時間中に音声を聞いて回答できるかなどを踏まえて判断します。
英検Jr.の試験時間は、BRONZEが約30分、SILVERが約35分、GOLDが約45分です。オンライン版ではパソコンやタブレットなどを操作する必要もあります。
サンプル問題を試し、子どもが無理なく取り組めるか確認してから受験を決めるとよいでしょう。
3つのグレードから子どもに合ったものを選べる
英検Jr.は、BRONZE・SILVER・GOLDの3段階に分かれています。
- BRONZE:英語の音やリズム、あいさつ、身近な単語などを聞き取る問題が中心
- SILVER:短い会話や文章を聞き、内容を理解する問題に加えて、文字と音声の結びつきを確認する問題も出題
- GOLD:まとまった会話や文章の聞き取りに加えて、基本的な語句や短い文を読む問題も出題
英語学習を始めたばかりの幼児は、BRONZEのサンプル問題から試してみる方法があります。ただし、最初からBRONZEを選ばなければならないわけではありません。子どもの学習経験や現在の理解度に合ったグレードを選びましょう。
合否のない正答率による評価
英検Jr.では、合格・不合格ではなく、正答率や分野別の結果が表示されます。ペーパー版では、個人用のレポートカードや成績証明書を受け取ることができます。また、グループ責任者に送付されるグループ成績表では、受験経験がある場合に過去3回の正答率の推移が表示されます。
結果を見る際は、数字だけで評価するのではなく、取り組めたことや理解できるようになった内容を具体的に認めることが大切です。
幼児の最初の目標に英検Jr.を選ぶメリット
英検Jr.は、幼児が英語学習の成果を確認する方法の一つです。子どもの興味や学習状況に合っていれば、日々の学習に目標を持たせるきっかけになります。
英語への興味や学習習慣につなげやすい
幼児期の英語学習では、子どもが無理なく続けられる方法を選ぶことが重要です。英検Jr.は、音声やイラストを使用した問題が多く、読み書きに慣れていない子どもでも取り組みやすい形式です。
試験に向けて短時間ずつ問題に触れることで、英語を聞く時間を生活に取り入れやすくなります。ただし、試験そのものを嫌がる場合は無理に受験させず、歌や遊びなど別の方法で英語に触れることも検討しましょう。
学習の成果を確認しやすい
英検Jr.では、受験後に正答率や分野別の結果を確認できます。前回の結果と比較することで、理解が進んだ内容や、今後練習したい内容を把握しやすくなります。
保護者が結果を伝える際は、正答率だけでなく、「最後まで聞けた」「前より分かる単語が増えた」など、具体的な取り組みも認めることが大切です。
英検5級へのステップとして活用できる
英検Jr.でリスニングや文字の学習を重ねたあと、英検5級を次の目標として検討できます。
公式の目安では、GOLDで80%以上正解し、単語や文を読む学習もしている児童について、英検5級が次の選択肢として示されています。ただし、英検5級ではリーディングやマークシートへの記入も必要です。
英検Jr.の結果だけで受験を決めず、英検5級のサンプル問題や過去問にも取り組み、試験形式に対応できるか確認しましょう。
英検5級に幼児が挑戦できるのは何歳から?
英検5級にも年齢や学年による受験制限はありません。幼児でも受験できますが、11歳未満の子どもについては、保護者が受験上の案内や注意事項を確認し、受験できる状態かどうかを判断して申し込む必要があります。
また、英語力だけでなく、試験時間中に座って取り組む力や、問題を読んでマークシートに回答する力も必要です。
年長や小学校低学年を受験時期の目安として紹介する教材や教室もありますが、英検が公式に定めた推奨年齢ではありません。年齢ではなく、子どもの準備状況を確認して判断しましょう。
試験時間中に取り組み続けられるか
英検5級の一次試験は、リーディング25分とリスニング約20分で、問題を解く時間は合計約45分です。会場では試験前の説明や必要事項の記入もあるため、着席している時間はさらに長くなることがあります。
幼児にとって、一定時間座って問題に取り組むことが負担になる場合があります。過去問を最初から最後まで解かせる前に、短い時間から練習し、徐々に試験形式に慣れさせましょう。
マークシート方式に慣れているか
英検5級は、解答用紙に答えをマークする形式です。問題の答えが分かっていても、異なる番号を塗ったり、回答欄がずれたりすると正しく採点されません。
受験前には、過去問や練習用の解答用紙を使い、問題番号と回答欄を照らし合わせながらマークする練習をしておきましょう。
年齢よりも準備状況を確認する
英検5級の受験時期を判断するときは、次の点を確認します。
- 簡単な英単語や短い英文を自分で読めるか
- 短い英会話や英文を聞いて内容を理解できるか
- 問題番号に合わせてマークシートへ回答できるか
- 試験時間中、無理なく問題に取り組めるか
- 子ども自身に受験してみたい気持ちがあるか
同じ年齢でも、英語の学習歴や集中できる時間には個人差があります。子どもの準備が整っていない場合は、受験時期を遅らせても問題ありません。
幼児が英検5級合格に必要な英語力の目安
英検5級は、およそ中学初級程度の英語力が目安とされています。身近な話題に関する初歩的な英語を読み、聞いて理解する力が求められます。
求められる語彙とリスニングの内容
英検協会は、5級合格に必要な語彙数を公式な必須語数として公表していません。市販教材などに掲載されている語彙数は、教材ごとの推定や学習目安として扱いましょう。
5級では、家族、学校、食べ物、動物、趣味など、日常生活に関係する語句や表現が多く扱われます。リスニングでは、短い会話や英文を聞き、適切な応答や内容に合った選択肢を選びます。
単語を見て分かるだけでなく、音声で聞いたときにも意味を理解できるよう、文字と音の両方から学ぶことが大切です。
同じ年齢でも英語力に差が出る理由
同じ年齢でも、英語を学び始めた時期、学習時間、使用している教材、家庭で英語に触れる機会などによって、身についている力は異なります。
また、音声を聞くことが得意でも、英文を読むことやマークシートへの記入に時間がかかる子どももいます。反対に、単語を読むことはできても、リスニングに慣れていない場合もあります。
子どもの得意な分野と苦手な分野を確認し、必要な内容を少しずつ練習しましょう。
幼児期から英検合格を目指す学習方法
英検合格を目指す場合でも、試験問題だけに取り組むのではなく、日常の中で英語を聞いたり、読んだりする機会を作ることが大切です。子どもが無理なく続けられる方法を組み合わせましょう。
日常的に英語を聞く時間を作る
英語の歌、読み聞かせ、子ども向けの動画などを活用すると、英語の音やリズムに触れる機会を作れます。
長時間聞かせることよりも、子どもが楽しめる範囲で継続することが大切です。音声を聞いたあとに単語をまねしたり、絵を指さしたりする活動を取り入れると、聞いた英語と意味を結びつけやすくなります。
英会話教室や教材を必要に応じて活用する
英会話教室、オンラインレッスン、通信教材などを利用すると、家庭学習とは異なる方法で英語に触れられます。
ただし、特定の学習方法を選べば必ず合格できるわけではありません。子どもの性格や生活リズム、費用、保護者が支援できる時間なども踏まえて選びましょう。
体験教材や体験レッスンがある場合は、子どもが楽しんで取り組めるか確認してから継続を決める方法があります。
過去問やサンプル問題で試験形式に慣れる
英検5級を受験する前には、過去問やサンプル問題を使って、出題形式やマークシートへの記入方法を確認しておきましょう。
英検の公式サイトでは、過去問やリスニング音源が公開されています。実際の問題を確認したい場合は、英検公式サイトの5級過去問・試験内容を利用できます。
最初から本番と同じ時間で解くことが難しい場合は、大問ごとに分けて練習します。慣れてきたら、試験と同じ順番や時間で取り組めるか確認しましょう。
子どもが英検を受験する際に親が気をつけたいポイント
英検への挑戦は、子どもが英語学習の目標を持つきっかけになります。一方で、受験や合格を強く求めると、子どもが負担を感じる場合があります。
子どもに受験を無理強いしない
英検は、子どもの英語学習を支えるための選択肢の一つです。「合格しなければならない」と伝えるのではなく、「どんな問題か一緒に見てみよう」など、子どもが試験に興味を持てる声かけを意識しましょう。
子どもが強く嫌がる場合は、受験時期を見直すことも大切です。英検を受けない期間も、歌、絵本、会話などを通して英語学習を続けられます。
試験当日のスケジュールと体調を整える
試験当日は、子どもが落ち着いて受験できるよう、睡眠や食事、移動時間に配慮しましょう。
会場までの経路や持ち物を事前に確認し、時間に余裕を持って出発します。初めての場所で緊張しやすい子どもには、当日の流れをあらかじめ説明しておくとよいでしょう。
体調が悪い場合は、無理に受験させないことも必要です。
不合格でも結果だけを責めない
英検5級で不合格になった場合も、試験を受けた経験や、できるようになった内容を確認することが大切です。
結果が出たあとは、「最後まで取り組めたね」「次はどこを練習しようか」など、努力や挑戦を認める声かけを心がけましょう。
間違えた問題をすぐに繰り返し解かせるのではなく、子どもの気持ちが落ち着いてから、次の目標を一緒に考えましょう。
幼児の英検は年齢よりも準備状況を確認しよう
英検と英検Jr.には、年齢や学年による受験制限がありません。そのため、幼児でも受験できますが、11歳未満の場合は保護者が受験上の案内や注意事項を確認したうえで、受験可能か判断する必要があります。
年齢だけで受験時期を決めるのではなく、子どもの英語力や集中力、試験形式への対応力を確認することも大切です。
英検Jr.は合否がなく、音声を中心とした問題で現在の学習状況を確認できます。通常の英検5級では、リスニングに加えて英文を読む力やマークシートへの記入も必要です。
まずはそれぞれのサンプル問題を子どもと一緒に確認し、無理なく取り組める試験やグレードを選びましょう。子どもの気持ちとペースを尊重しながら、継続できる学習計画を立てることが重要です。

