赤ちゃんの英語はいつから?0歳から無理なく触れる4つの方法

英語教育

「赤ちゃんには、いつから英語を聞かせればよいのだろう」「早く始めないと手遅れになるのでは」と悩む保護者の方もいるでしょう。

赤ちゃんが英語に触れ始める時期に、すべての家庭に当てはまる正解や期限はありません。0歳から歌や絵本を楽しむことはできますが、早く始めれば将来の英語力が保証されるわけではなく、1歳以降や就学後からでも英語は学べます。

この記事では、乳児の音声知覚に関する研究をもとに、0歳から英語に触れるときの考え方、日本語の発達との関係、家庭で無理なく取り入れられる4つの方法を解説します。

赤ちゃんへの英語はいつから始めるべき?

始める年齢に厳密な期限はない

赤ちゃんが英語に触れ始める時期について、「生後何か月までに始めなければならない」という決まりはありません。

0歳から英語の歌や絵本を親子で楽しむことはできます。一方で、0歳から始めなかったために英語を習得できなくなるわけではありません。幼児期、学童期、成人後にも、新しい言語を学ぶことは可能です。

そのため、英語を始める時期は、赤ちゃんの体調や生活リズム、保護者の負担、家庭で使う言語などを考慮して決めることが大切です。

0歳は英語の音を楽しむことができる時期

乳児期は、周囲から聞こえる言葉の音やリズムを少しずつ学んでいく時期です。生後間もない赤ちゃんは、母語以外に含まれる音の違いも比較的広く聞き分けられるとされています。

生後6〜12か月ごろになると、日常的に聞いている言語の音を効率よく処理する方向へ変化していきます。ただし、この変化は自然な言語発達の過程であり、「その時期を過ぎると英語を学べない」という意味ではありません。

0歳から取り入れる場合は、勉強や訓練ではなく、親子の遊びやふれあいの中で英語の音を楽しむ時間として考えるとよいでしょう。

乳児の音声知覚研究から分かっていること

乳児は母語以外の音の違いにも反応する

乳児は、成長した日本語話者には区別しにくい英語の音など、母語に含まれない音の違いにも反応することがあります。

ただし、「世界中のあらゆる言語音を必ず聞き分けられる」という意味ではありません。聞き分けやすさは、音の種類、月齢、日常的に聞いている言語などによって異なります。

生後6〜12か月ごろに母語の音へ慣れていく

乳児の音声知覚を調べた研究では、生後6〜12か月ごろに、日常的に聞いている言語の音を聞き分ける力が高まり、なじみの少ない言語音への反応が変化することが報告されています。

この研究結果から、乳児期にさまざまな言葉の音に触れることには一定の意味があると考えられます。ただし、英語の音を聞かせるだけで、将来の発音やリスニング能力が高くなると保証するものではありません。

言語の学びやすさに一律の年齢制限はない

言語学習では、一般的に年齢が低い時期ほど、音や発音を自然に身につけやすい傾向があると考えられています。

一方で、語彙、文法、発音など、どの能力を学ぶかによって年齢の影響は異なります。「0歳から10歳までが臨界期」のように、一つの年齢で明確に区切ることはできません。

早く始めることだけでなく、どのくらい継続して言語に触れるか、どのようなやり取りをするかも重要です。

0歳から英語に触れることで期待できること

英語の音やリズムに親しむ機会を作れる

日本語と英語では、音の区切り方やリズムに違いがあります。英語の歌や語りかけを親子で楽しむことで、日本語とは異なる音やリズムに触れる機会を作れます。

一般に「英語耳」と呼ばれることがありますが、これは学術的に明確な能力名ではありません。また、幼いころに英語を聞いたことだけで、高いリスニング力が身につくとは限りません。

英語を身近なものとして経験できる

日常の遊びや読み聞かせに英語を取り入れると、子どもにとって英語に触れることが自然な経験になります。

ただし、英語への興味や感じ方には個人差があります。赤ちゃんが英語の歌や絵本に反応しなくても、無理に続けたり、他の子どもと比べたりする必要はありません。

早期に始めても将来の英語力が保証されるわけではない

0歳から英語に触れることは、将来の英語学習につながる経験の一つになり得ます。しかし、短時間の歌や音声を聞くだけで、発音、語彙、会話力などが自動的に身につくわけではありません。

言語の習得には、その後の継続的な接触、会話、読書、学習など、さまざまな経験が関係します。早期英語は、成果を求める教育ではなく、英語に親しむ選択肢の一つとして捉えることが大切です。

0歳から英語に触れると日本語の発達は遅れる?

二言語に触れることだけで発達の遅れが決まるわけではない

日本語と英語の二言語に触れていることだけを理由に、言葉の発達が遅れると決めつけることはできません。

二言語環境の子どもは、使う相手や場面によって、それぞれの言語で覚える単語が分かれることがあります。そのため、一つの言語だけを数えると、単一言語環境の子どもより語彙が少なく見える場合があります。

子どもの言葉の発達を確認するときは、日本語だけでなく、家庭や保育環境で使用しているすべての言語を含めて考えることが重要です。

日本語を減らして英語に置き換える必要はない

英語を取り入れるために、保護者が普段使っている日本語での会話や読み聞かせを減らす必要はありません。

赤ちゃんの言語発達では、身近な大人が表情を見ながら話しかけ、赤ちゃんの声や反応に応えることが大切です。保護者が最も自然に気持ちを伝えられる言語を十分に使い、そのうえで英語を追加する方法が取り入れやすいでしょう。

  • 普段の日本語でたくさん話しかける
  • 日本語の絵本や手遊びも大切にする
  • 英語は生活に加える形で取り入れる
  • 言語ごとの厳密な時間分けにこだわりすぎない

言葉や聞こえが気になる場合は専門家へ相談する

呼びかけへの反応が少ない、音への反応が気になる、声や言葉の発達について不安があるなどの場合は、英語を聞かせていることだけが原因だと判断しないことが大切です。

乳幼児健診、小児科、耳鼻咽喉科、自治体の保健師などに相談し、子どもが触れているすべての言語について伝えましょう。

0歳から無理なく取り入れられる英語の4つの方法

0歳から英語に触れるために、高額な教材や長時間の学習は必要ありません。赤ちゃんの体調や機嫌を見ながら、親子のやり取りを中心に取り入れましょう。

方法1:英語の歌を親子で一緒に楽しむ

英語の歌は、音やリズムに触れるきっかけとして取り入れやすい方法です。音源を流すだけでなく、保護者が歌ったり、手を動かしたり、赤ちゃんの表情に応えたりすると、親子のふれあいにもなります。

毎日長時間流し続ける必要はありません。着替えや遊びの時間などに、赤ちゃんの様子を見ながら1曲楽しむ程度でも構いません。

音量は大きくしすぎず、赤ちゃんが眠っている間や嫌がっているときは無理に聞かせないようにしましょう。

方法2:英語絵本を一緒に見る

0歳の読み聞かせでは、内容を理解させることよりも、絵を見たり、保護者の声を聞いたりすることを楽しむのが基本です。

英語絵本を選ぶときは、次のようなものが取り入れやすいでしょう。

  • 絵が大きく、色や形が分かりやすいもの
  • 短い言葉や同じ表現が繰り返されるもの
  • 厚紙など、赤ちゃんが触っても扱いやすいもの
  • 保護者自身が読んでいて負担を感じにくいもの

発音を完璧にすることよりも、赤ちゃんを見ながらゆっくり読み、反応に応えることを大切にしましょう。必要に応じて音声教材を補助として使用する方法もあります。

方法3:日常の場面で短い英語を添える

着替え、食事、外出など、毎日の決まった場面で短い英語を添える方法もあります。

  • 朝のあいさつに「Good morning」
  • 出かけるときに「Let’s go」
  • 食事の前に「Yummy」
  • 眠る前に「Good night」

英語だけで話そうとする必要はありません。日本語で自然に話しかけたあとに、短い英語を加える程度でも取り入れられます。

赤ちゃんに発音や返事を求めず、同じ場面で繰り返し聞く経験を楽しむことがポイントです。

方法4:音の出るおもちゃや音声を親子で使う

英語の音が出るおもちゃや音声教材を利用するときは、赤ちゃんだけに任せず、できるだけ保護者も一緒に遊びましょう。

ボタンを押して音が流れたら、保護者が同じ言葉を繰り返す、絵や物を指さす、赤ちゃんの反応に答えるといった使い方ができます。

録音音声を長時間聞かせるだけでは、対面でのやり取りと同じ学習効果が得られるとは限りません。音声やおもちゃは、親子のコミュニケーションを補う道具として使用しましょう。

また、WHOの5歳未満向けガイドラインでは、1歳未満のスクリーンタイムは推奨されていません。0歳では動画やアプリを英語学習の中心にせず、歌、絵本、語りかけ、対面での遊びを優先することが大切です。

赤ちゃんとの英語時間を無理なく続けるポイント

成果を急がない

0歳の時期に、英単語を覚えたか、発音できるようになったかを確認する必要はありません。赤ちゃんが音に反応する日もあれば、興味を示さない日もあります。

目に見える成果を求めず、親子で楽しめる範囲にとどめましょう。

時間や回数を厳密に決めすぎない

英語に触れる時間について、すべての赤ちゃんに共通する推奨時間はありません。毎日決まった時間を確保することが負担になる場合は、できる日に短時間取り入れるだけでも構いません。

睡眠、授乳、食事、身体を動かす遊び、保護者との会話など、乳児期に必要な生活やふれあいを優先しましょう。

保護者が自然に続けられる方法を選ぶ

保護者が英語に苦手意識を持っていても、無理に長い英文を話す必要はありません。歌を一緒に聞く、絵本の絵を指さす、短いあいさつを使うなど、負担の少ない方法から始められます。

英語の取り組みが親子のストレスになる場合は、いったん休んだり、方法を変えたりしても問題ありません。

赤ちゃんへの英語は親子で無理なく楽しもう

赤ちゃんが英語に触れ始める時期に、厳密な正解や期限はありません。0歳はさまざまな言葉の音に触れられる時期ですが、早く始めれば将来の英語力が保証されるわけではなく、成長してからでも英語は学べます。

0歳から取り入れる場合は、英語の歌を一緒に歌う、絵本を見る、日常の語りかけに短い英語を添えるなど、親子のやり取りを中心にしましょう。動画や音声を長時間流すのではなく、赤ちゃんの表情や声に応えながら楽しむことが大切です。

日本語での会話や読み聞かせも十分に行い、家庭の生活リズムを優先してください。言葉や聞こえの発達について心配がある場合は、英語環境だけが原因だと判断せず、乳幼児健診や医療機関などへ相談しましょう。

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