未就学児向けのインターナショナルスクールは、学校によって受け入れ開始年齢が異なります。

入園・見学案内

一般的には2〜3歳前後から入園できる学校が多く、1歳前後から受け入れる施設や、3歳以上を対象とする学校もあります。

年齢だけでなく、入園時の月齢、学年の基準日、子どもや保護者に求められる英語力、学校の教育方針なども確認が必要です。

本記事では、未就学児がインターナショナルスクールに入園できる年齢、主な入園条件、手続きの流れ、費用、学校選びの注意点を解説します。

未就学児のインターナショナルスクールは何歳から入れる?

未就学児を受け入れる年齢は、学校や施設によって大きく異なります。

1歳前後から通える幼児向け施設もありますが、2〜3歳から始まるプリスクールやナーサリークラスが比較的多く見られます。

一方で、3歳以上や4歳以上を対象とする学校もあります。単に「何歳から」と確認するだけでなく、入園年度の基準日に何歳になっている必要があるのかを確認しましょう。

年齢の区分やクラス名は学校によって異なる

未就学クラスには、次のような名称が使われることがあります。

  • トドラー
  • ナーサリー
  • プリスクール
  • プリK
  • レセプション
  • キンダーガーテン

ただし、同じクラス名でも対象年齢が同じとは限りません。

たとえば、アメリカ系の学校では「Preschool」「Pre-K」「Kindergarten」、イギリス系の学校では「Nursery」「Reception」などの名称が使われますが、年齢区分や進級時期は学校ごとに設定されています。

入園を検討するときは、クラス名だけで判断せず、対象となる生年月日や年齢の基準日を確認することが大切です。

4月入園と8月・9月入園がある

日本の幼稚園や保育園では4月に年度が始まるのが一般的ですが、インターナショナルスクールでは8月または9月に新年度が始まる学校もあります。

定員に空きがあれば年度途中の入園を受け付ける学校もありますが、途中入園を認めていない学校もあります。

希望する入園時期に申し込めるとは限らないため、募集時期と出願期限を早めに確認しましょう。

未就学児向けインターナショナルスクールとは

未就学児向けインターナショナルスクールは、英語を主な使用言語として保育や教育を行う施設の総称として使われています。

ただし、「インターナショナルスクール」という名称について、日本国内で統一された法的な定義があるわけではありません。

学校教育法上の学校として認められた一条校、各種学校、認可外の教育施設、認可外保育施設として届け出ている施設など、法的位置づけは施設ごとに異なります。

施設の名称だけで判断せず、運営形態や認定状況を確認することが重要です。

小学校以降も継続して通わせる場合は、日本国籍の子どもの就学義務にも関係するため、文部科学省や自治体の情報も確認しましょう。

参考:文部科学省「インターナショナルスクールに通わせた場合の就学義務について」

使用する言語や教育内容は学校ごとに異なる

英語を主な使用言語とする学校が多いものの、すべての授業や生活場面が英語だけで進むとは限りません。

日本語の授業を設けている学校や、英語と日本語を組み合わせたバイリンガル教育を行う施設もあります。

採用されているカリキュラムも、アメリカ系、イギリス系、モンテッソーリ教育、レッジョ・エミリア・アプローチ、IBなどさまざまです。

IBは学年制度ではなく教育プログラム

IBとは、国際バカロレア機構が提供する国際的な教育プログラムです。

未就学児から小学生に関係するPYPは、3〜12歳を対象とする探究型の教育プログラムです。IBの名称を使用して正式にプログラムを提供するには、学校が認定を受ける必要があります。

「IBを参考にした教育」と「IB認定校が正式に提供するPYP」は異なるため、学校選びでは認定状況も確認しましょう。

参考:国際バカロレア機構「Primary Years Programme」

プリスクールとインターナショナルスクールの違い

日本では「プリスクール」と「未就学児向けインターナショナルスクール」の名称が明確に区別されているわけではありません。

英語に親しむことを主な目的とする短時間の施設もあれば、英語を使って教科や探究活動を学ぶフルタイムの施設もあります。

また、未就学部だけを運営する施設もあれば、小学校や中学校、高校まで設置している学校もあります。

名称だけでは実際の教育内容を判断できないため、次の項目を比較しましょう。

  • 対象年齢と保育時間
  • 週に通う日数
  • 授業や生活で使う言語
  • 日本語教育の有無
  • 採用しているカリキュラム
  • 小学校以降の課程の有無
  • 法的位置づけや認定状況

未就学児の入園で確認したい主な条件

インターナショナルスクールの入園条件は学校によって異なります。

日本人家庭でも入園できる学校はありますが、国籍や過去の教育歴、家庭で使用している言語などを確認する学校もあります。

年齢と生年月日の条件

同じ年齢でも、学校が定める基準日によって入れるクラスが異なる場合があります。

入園年度の何月何日時点で何歳になっている必要があるのかを確認してください。

子どもの英語力

未就学クラスでは、英語初心者を受け入れる学校もあります。

一方で、授業に参加できる程度の英語力を求める学校や、入園前に言語評価を行う学校もあります。

英語力が足りない場合に、校内で言語サポートを受けられるかも確認しておきましょう。

保護者の英語力

学校からの連絡、保護者面談、契約書類などが英語で提供される場合があります。

少なくとも保護者の一人が英語で連絡できることを入園条件としている学校もあるため、保護者向けの日本語サポートの有無を確認しましょう。

生活面の条件

年齢やクラスによっては、トイレトレーニングの状況、食事、着替え、集団生活への適応状況などを確認される場合があります。

すべてが合否を決める条件とは限りませんが、学校がどの程度の生活支援を行っているかを事前に確認すると安心です。

学校独自の入園方針

学校によっては、次のような条件や優先基準を設けています。

  • 外国籍または海外での教育歴がある家庭を優先する
  • 保護者が学校の教育方針を理解している
  • 家庭で学校の使用言語を支援できる
  • 兄弟姉妹や卒業生の家庭を優先する
  • 通学圏内に居住している

「日本人だから入れない」「英語ができないから入れない」と一律に判断せず、各学校の募集要項を確認しましょう。

見学から入園までの一般的な流れ

入園までの手順は学校によって異なりますが、一般的には次のように進みます。

  1. 学校を比較する
    対象年齢、教育方針、使用言語、費用、通学方法を確認します。
  2. 説明会や学校見学に参加する
    授業の様子、子どもへの接し方、安全管理、施設環境を確認します。
  3. 出願書類を提出する
    願書、写真、健康に関する書類、在籍証明書などを提出します。
  4. 面談やプレイセッションを受ける
    保護者面談、子どもの観察、遊びを通じた確認、言語評価などが行われる場合があります。
  5. 入園結果を確認する
    合格、待機、追加確認などの結果が通知されます。
  6. 登録料や学費を支払う
    入園契約を確認し、指定された期限までに必要な費用を支払います。

登録料や申込料は、入園を辞退しても返金されないことがあります。支払い前に返金規定や退園時の通知期限も確認してください。

未就学期から通うことで期待できること

日常的に英語を使う機会が増える

英語を主な使用言語とする学校では、授業だけでなく、遊びや食事、友だちとの会話を通じて英語に触れる機会があります。

英語を実際のコミュニケーションに使う経験を積める点は、未就学期から通うメリットの一つです。

ただし、英語力の伸び方には、通園時間、家庭環境、本人の性格、入園時期などによる個人差があります。通うだけで英語力が身につくことを保証するものではありません。

異なる文化や考え方に触れられる

国籍や文化的背景の異なる子どもや教職員が在籍する学校では、多様な考え方に触れる機会があります。

ただし、在籍する子どもの国籍構成や交流の内容は学校によって異なります。見学時に実際の在籍状況や学校行事を確認しましょう。

探究型の学びを経験できる場合がある

子どもの疑問や興味を出発点として、考えたり、試したり、言葉で表現したりする活動を重視する学校もあります。

教育方針や授業方法は学校ごとに異なるため、子どもの性格や学び方に合っているかを確認することが大切です。

未就学児を通わせる際の注意点

日本語に触れる機会も確保する

複数の言語に触れること自体が、子どもの言語発達を遅らせる原因になるわけではありません。

ただし、英語で過ごす時間が長い場合、家庭で日本語に触れる時間や、日本語の読み書きを経験する機会が少なくなることがあります。

家庭では、保護者が自然に使える言語で会話をしたり、日本語の絵本を読んだりするなど、豊かなコミュニケーションを続けることが大切です。

言葉の発達が気になる場合は、学校だけで判断せず、自治体の相談窓口や専門職に相談する方法もあります。

小学校以降の進路を考えておく

未就学部を卒業した後は、主に次のような進路があります。

  • 同じインターナショナルスクールの小学部へ進む
  • 別のインターナショナルスクールへ進む
  • 日本の公立小学校へ進む
  • 日本の私立小学校や国際教育を行う学校へ進む

日本の小学校へ進む場合は、日本語の読み書き、教科学習、学校生活の違いに慣れるための準備が必要になることがあります。

インターナショナルスクールを継続する場合は、学校の法的位置づけ、認定状況、学費、卒業資格、将来の進学条件を確認してください。

日本国内のインターナショナルスクールへ通ったことだけで、帰国生・帰国子女向け入試の条件を満たせるとは限りません。希望する進学先の募集要項を個別に確認しましょう。

子どもが無理なく過ごせる環境か確認する

英語環境や教育内容だけでなく、子どもが安心して過ごせるかも重要です。

見学時には、次のような点を確認しましょう。

  • 子どもへの声かけや接し方
  • クラスの人数と職員配置
  • 日本語で助けを求められる職員がいるか
  • 食事やトイレへの支援
  • 昼寝や休息の時間
  • 体調不良やけがへの対応
  • 災害や事故を想定した安全対策

未就学児向けインターナショナルスクールの費用

年間学費は学校によって大きく異なる

未就学クラスの学費は、通園日数、保育時間、立地、カリキュラム、学校の規模によって異なります。

フルタイムの未就学クラスでは、年間100万円台から300万円を超える例があります。

短時間コースや週に数日だけ通うコースでは、フルタイムより費用が低くなることがあります。

学費は年度ごとに改定される可能性があるため、必ず希望する学校の最新料金を確認してください。

入園時には別途費用がかかることがある

授業料以外に、次のような費用がかかる場合があります。

  • 出願料・選考料
  • 入学金・登録料
  • 施設費・設備維持費
  • 教材費
  • 制服や指定用品の費用
  • スクールバス代
  • 給食費
  • 延長保育料
  • 課外活動費
  • 遠足や行事の費用
  • 英語サポート費

学校によっては、初年度だけ登録料や施設関連費として高額な支払いが必要です。

月額の授業料だけでなく、初年度の総額と2年目以降の年間総額を分けて試算しましょう。

幼児教育・保育の無償化を利用できる場合がある

インターナショナルスクールやプリスクールが、無償化の対象となる認可外保育施設等である場合、幼児教育・保育の無償化を利用できる可能性があります。

認可外保育施設等を利用する場合の主な上限額は、次のとおりです。

  • 3〜5歳児クラス:月額3万7,000円まで
  • 0〜2歳児クラスの住民税非課税世帯:月額4万2,000円まで

利用するには、原則として自治体から「保育の必要性の認定」を受ける必要があります。

また、施設が自治体への届け出を行い、国の指導監督基準を満たすなど、無償化の対象施設になっていることも必要です。

通園送迎費、食材料費、教材費、行事費などは、無償化の対象外となる場合があります。

施設の名称だけでは対象か判断できないため、学校と居住する自治体の両方に確認しましょう。

参考:こども家庭庁「幼児教育・保育の無償化概要」

未就学児向けインターナショナルスクールの選び方

学校を比較するときは、英語環境や知名度だけでなく、次の項目を確認しましょう。

  • 受け入れ開始年齢と生年月日の基準
  • 年度の開始時期と途中入園の可否
  • 教育方針とカリキュラム
  • 使用する言語と日本語教育の内容
  • 子どもや保護者に求められる英語力
  • 法的位置づけと認定状況
  • 安全管理と緊急時の対応
  • 職員の資格や経験
  • 年間の総費用と返金規定
  • 小学校以降の進路
  • 通学時間やスクールバスの有無
  • 子どもが安心して過ごせる雰囲気か

パンフレットやウェブサイトだけでは分からない部分もあります。複数の学校を見学し、授業の様子や子どもへの接し方を比較することが大切です。

まとめ|入園可能年齢だけでなく条件や将来の進路も確認しよう

未就学児向けインターナショナルスクールは、一般的には2〜3歳前後から入園できる学校が多く、1歳前後から受け入れる施設や、3歳以上を対象とする学校もあります。

ただし、対象年齢、学年の基準日、使用言語、入園条件、保護者に求められる英語力は学校ごとに異なります。

また、「インターナショナルスクール」や「プリスクール」という名称だけでは、教育内容や法的位置づけを判断できません。

費用についても、授業料だけでなく、登録料、施設費、スクールバス代などを含めた年間総額で比較する必要があります。無償化を検討する場合は、保育の必要性の認定と、施設が対象になっているかを自治体に確認しましょう。

年齢や英語環境だけで決めず、子どもが安心して過ごせるか、日本語教育や小学校以降の進路を含めて、家庭の方針に合う学校を選ぶことが大切です。

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