「インターナショナルスクールに興味はあるけれど、親が英語を話せないと難しいのでは」と不安に感じる方もいるでしょう。
親の英語力を入園条件としていないスクールや、日本語での相談に対応しているスクールはあります。一方で、保護者にも英語での面談や連絡対応を求めるスクールがあるため、親の英語力がなくても問題ないとは一律にいえません。
この記事では、面談、学校からのお便り、家庭学習という3つの不安への対処法と、入園前に確認したいサポート体制を解説します。小学校以降も通わせる場合に確認が必要な、学校の法的な位置づけについても紹介します。
親の英語力がなくても入園できるかはスクールによって異なる
親が英語を話せなくても入園できるインターナショナルスクールやプリスクールはあります。ただし、入園条件や保護者に求められる英語力はスクールごとに異なります。
日本語を話せるスタッフがいるスクールもあれば、面談、契約、日常の連絡を原則として英語で行うスクールもあります。保護者の英語力を直接審査しなくても、入園後に英語での連絡対応が必要になる場合もあります。
そのため、「親が英語を話せないから入園できない」と決めつける必要はありませんが、入園前に必要な対応を具体的に確認することが重要です。
親が英語を話せないと不安になりやすい3つの場面
先生との面談
入園面談や個人面談で、先生と英語で話せるか不安になる保護者は少なくありません。
スクールによっては、日本語を話せるスタッフや通訳担当者が同席することがあります。一方で、保護者自身が英語で受け答えすることを求められる場合もあります。
面談前には、次の点を確認しておくと準備しやすくなります。
- 面談は日本語と英語のどちらで行われるか
- 日本語スタッフや通訳の同席が可能か
- 事前に質問内容をメールで送れるか
- 家族や通訳者の同伴が認められているか
質問したい内容を日本語と簡単な英語でメモしておく方法もあります。面談方法は各校で異なるため、申し込み前に確認しましょう。
英語で届くお便りや連絡
学校からのお便り、メール、連絡アプリが英語のみの場合、内容を正しく理解できるか不安になることがあります。
翻訳アプリやブラウザの翻訳機能を使うと、大まかな内容を確認しやすくなります。ただし、翻訳結果が常に正確とは限りません。
次のような重要事項は、翻訳結果だけで判断せず、分からない部分をスクールへ確認することが大切です。
- 行事や登園日の変更
- 料金や契約に関する連絡
- 健康、安全、アレルギーに関する連絡
- 持ち物や提出期限
- 緊急時の対応
入園前に、日本語版のお便りがあるか、日本語で質問できる窓口があるかも確認しておきましょう。
英語の宿題や家庭学習
子どもが英語の宿題を持ち帰ったとき、親が内容を理解できず、どのように関わればよいか迷うことがあります。
親が英語を直接教えられなくても、宿題の期限を確認したり、必要な教材を準備したり、子どもの話を聞いたりすることはできます。
分からない問題がある場合は、無理に正解を教えようとせず、次の方法を検討しましょう。
- 学校から配布された説明や見本を確認する
- 翻訳ツールで指示の概要を確認する
- 子どもに授業で習った内容を説明してもらう
- 分からない部分を先生に質問する
宿題をどこまで保護者が手伝うべきかは、スクールの教育方針によっても異なります。入園時に家庭学習の進め方を確認しておくと安心です。
英語初心者の子どもを受け入れるかも確認する
プリスクールや幼稚園部門の中には、英語を初めて学ぶ子どもを受け入れているところがあります。一方で、年齢やクラスによって一定の英語力を入園条件としているスクールもあります。
子どもの英語力については、次の点を確認しましょう。
- 英語初心者でも入園できるか
- 入園前の英語テストや面接があるか
- 英語を追加で学ぶサポートがあるか
- 授業についていくことが難しい場合にどのような支援があるか
- 進級時に求められる英語力が設定されているか
英語に慣れるまでの期間は、年齢、性格、これまでの経験、英語に触れる時間などによって異なります。ほかの子どもと単純に比較せず、本人の様子を見ながらスクールと相談することが大切です。
入園審査で確認される内容はスクールごとに異なる
インターナショナルスクールの入園審査では、スクールの教育方針への理解、子どもの年齢や学習状況、必要な支援、家庭での協力体制などが確認されることがあります。
ただし、何を重視するかは各校で異なります。保護者の英語力を確認するスクールや、保護者が英語で連絡を受け取れることを条件としているスクールもあります。
入園を検討するときは、公式サイトの募集要項を確認し、説明会や個別相談で次のような点を質問しましょう。
- 子どもと保護者に必要な英語力
- 入園面接や試験の内容
- 教育方針と家庭に求められる協力
- 学習面や生活面のサポート範囲
- 途中入園や進級に関する条件
親の英語力に不安がある場合のスクール選び
日本語で相談できる窓口があるか
日本語を話せる事務スタッフやコーディネーターがいるスクールでは、入園手続きや日常の相談を日本語で行える場合があります。
ただし、日本語スタッフが在籍していても、すべての場面で通訳してもらえるとは限りません。対応できる時間帯や内容も確認しておきましょう。
重要な連絡を日本語でも受け取れるか
面談時の通訳、日本語版のお便り、日本語での緊急連絡などに対応しているスクールもあります。
入園前には、通常の連絡だけでなく、病気、けが、災害などの緊急時に、どの言語で連絡が来るのかも確認することが重要です。
保護者向けの英語サポートがあるか
スクールによっては、保護者向けの案内資料、よく使う英語表現の紹介、英語講座などを用意していることがあります。
こうしたサポートは必須ではありませんが、英語に不安がある保護者にとって、入園後の負担を考える判断材料になります。
英語が話せない親が家庭でできる関わり方
正解を教えるより学習しやすい環境を整える
親が英語を教えられなくても、宿題をする時間や場所を整えたり、子どもの話を聞いたりすることはできます。
すぐに答えを教えるのではなく、「学校ではどのように習ったの」「どこまで分かっているの」と聞くことで、子どもが自分で考えるきっかけになる場合もあります。
年齢に合った英語の動画や絵本を取り入れる
家庭でも英語に触れる機会をつくりたい場合は、子どもの年齢や興味に合った動画、歌、絵本などを取り入れる方法があります。
長時間の視聴を無理に続ける必要はありません。子どもが楽しめる範囲で、生活の中に少しずつ取り入れましょう。
親の発音が完璧でなくても、一緒に絵を見たり、知っている単語を探したりして楽しむことはできます。
結果だけでなく取り組んだ過程を認める
英単語を話したときや宿題に取り組んだときは、正解したことだけでなく、挑戦したことや工夫したことに目を向ける方法があります。
ただし、過度にほめることがすべての子どもに適しているとは限りません。子どもの性格や反応に合わせて、「最後まで取り組んだね」「自分で調べられたね」など、具体的に声をかけましょう。
小学校以降も通わせる場合に確認したい注意点
学校教育法上の位置づけを確認する
日本では、「インターナショナルスクール」という名称だけで、学校教育法上の位置づけを判断することはできません。
インターナショナルスクールには、学校教育法第1条に定められた学校である「一条校」、各種学校として認可された施設、無認可の施設などがあります。
日本国籍を持つ学齢期の子どもが、一条校として認められていないインターナショナルスクールに通う場合、法律上の就学義務を履行したことにはなりません。また、日本の学校への進学や編入に影響する可能性があります。
幼児部から小学部への進学を検討している場合は、次の点をスクールと自治体の教育委員会へ確認しましょう。
- 学校教育法上の位置づけ
- 日本の義務教育との関係
- 日本の小学校や中学校への編入条件
- 卒業後に取得できる資格
- 国内外の進学先と進学実績
制度については、文部科学省の就学事務Q&Aも確認してください。
日本語に触れる時間も意識する
英語を中心に学ぶ環境では、家庭で日本語を使う時間や、日本語の読み書きを学ぶ機会についても考える必要があります。
ただし、インターナショナルスクールに通うと日本語力が必ず低下するわけではありません。言語の発達は、家庭で使う言語、読書経験、学校外での学習、本人の興味などによって異なります。
日本語で会話する、日本語の本を読む、日本語を書く機会を設けるなど、家庭の方針や進路に合わせて取り組みましょう。必要に応じて、日本語学習の方法をスクールへ相談することも選択肢です。
親も必要な英語を少しずつ学ぶ
入園時に高い英語力が求められない場合でも、簡単な挨拶や学校でよく使われる言葉を覚えておくと、日常の連絡や行事で役立つことがあります。
最初から流暢に話すことを目指す必要はありません。次のような、実際に使う可能性が高い内容から学ぶと取り組みやすくなります。
- 欠席や遅刻を伝える表現
- 体調やアレルギーを伝える表現
- 持ち物や提出期限を確認する表現
- 面談で子どもの様子を質問する表現
- 行事への参加可否を伝える表現
子どもが学校で覚えた言葉を教えてもらうなど、親子で無理なく学ぶ方法もあります。
まとめ|親の英語力だけで判断せずサポート体制を確認しよう
親が英語を話せなくても入園できるインターナショナルスクールはあります。ただし、保護者に求められる英語力、面談方法、日本語スタッフの有無、学校からの連絡方法はスクールごとに異なります。
入園前には、子どもの入園条件だけでなく、保護者がどのような場面で英語対応を求められるのかを具体的に確認しましょう。小学校以降も通わせる場合は、学校教育法上の位置づけや就学義務、国内の学校への編入条件も確認が必要です。
家庭では、親が英語を完璧に教えることよりも、学習しやすい環境を整え、分からないことをスクールへ相談できる関係をつくることが大切です。公式サイト、募集要項、説明会などで情報を集め、家庭の希望や将来の進路に合ったスクールかどうかを検討しましょう。

