「英語やりたくない!」と子どもに言われ、どう向き合えばよいか悩んでいませんか?無理に続けさせるべきか、一度休ませるべきか迷っている保護者の方もいるでしょう。
子どもが英語を嫌がる理由は、学習内容の難しさだけではありません。教室との相性や学習方法、周囲からのプレッシャーなど、さまざまな要因が考えられます。
この記事では、英語を嫌がる原因の見極め方から、原因別の対処法、年齢に合わせた取り組み方まで解説します。子どもの様子を見ながら、無理なく英語と付き合う方法を考えていきましょう。
子どもが英語を嫌がるのはなぜ?まず原因を見極めよう
子どもが英語を嫌がるとき、まず大切なのは「なぜ嫌なのか」を考えることです。
原因が分からないまま学習方法だけを変えても、子どもの負担が減らないことがあります。本人の気持ちと普段の様子の両方から、手がかりを探してみましょう。
子どもに直接聞いてみる
子どもが自分の気持ちを話せそうであれば、英語を嫌がる理由を聞いてみましょう。
ただし、「なんで嫌なの?」と責めるように聞くのではなく、「英語の時間はどんな感じ?」「難しいところはある?」など、気持ちを話しやすい聞き方を意識することが大切です。
幼い子どもは、自分が嫌だと感じる理由をうまく言葉にできないこともあります。その場合は、「難しい?」「先生と話すのは楽しい?」など、答えやすい質問から始めてもよいでしょう。
話を聞くことで、学習内容が合っていないのか、教室の雰囲気が負担なのか、別の理由があるのかを考える手がかりになります。
日常の様子を観察して手がかりを探す
子どもが理由をうまく説明できない場合は、普段の様子を観察してみましょう。
たとえば、次のような変化が見られることがあります。
- 英語の時間が近づくと元気がなくなる
- 教材や宿題を後回しにすることが増えた
- 教室について話したがらなくなった
- 「行きたくない」「やりたくない」と話すことが増えた
こうした変化が続く場合は、英語の内容だけでなく、学習量や教室環境、人間関係なども含めて確認してみることが大切です。
英語を嫌がる子どもによくある原因のパターン
子どもが英語を嫌がる理由は一人ひとり異なりますが、いくつか考えられるパターンがあります。
原因によって対応方法も変わるため、子どもの様子と照らし合わせながら確認してみましょう。
学習内容のレベルが子どもに合っていない
英語を嫌がる原因の一つとして、学習内容と現在の理解度が合っていないことが考えられます。
難しすぎる内容が続けば「分からない」「できない」と感じやすくなります。一方、簡単な内容の繰り返しが多すぎれば、退屈に感じる子どももいます。
たとえば、アルファベットにまだ慣れていない子どもに、いきなり多くの単語を書かせると負担になる場合があります。
反対に、すでに基本的な内容を理解している子どもが、同じ音と文字の対応を繰り返し練習するだけでは、物足りなく感じることがあります。
教材や授業内容が現在のレベルに合っているか、定期的に確認してみましょう。
勉強としての雰囲気が強くなりすぎている
英語を「やらなければならない勉強」と感じることで、取り組むこと自体が負担になる場合があります。
特に幼児期は、遊びや日常の体験を通じて興味を広げていくことが大切です。英語についても、テキストやドリルだけではなく、歌や絵本、ゲームなどを取り入れる方法があります。
英語を覚えることだけを目的にせず、英語の音を聞いたり、英語を使ってやり取りしたりする楽しさを経験できるようにするとよいでしょう。
先生やクラスとの相性が合っていない
英語教室に通っている場合は、先生の教え方やクラスの雰囲気が子どもに合っていない可能性もあります。
大人数のクラスが苦手な子どももいれば、テンポの速い授業を負担に感じる子どももいます。
「英語が嫌い」と言っていても、実際には英語そのものではなく、教室に行くことを嫌がっている場合もあります。
英語への抵抗感なのか、教室環境への抵抗感なのかを分けて考えてみることが大切です。
親からのプレッシャーを感じている
保護者の「英語ができるようになってほしい」という思いが、子どもにとって負担になることもあります。
毎日学習状況を確認したり、点数や正解数を細かく気にしたりすると、子どもが英語を「評価される時間」と感じてしまう場合があります。
英語の成果だけではなく、取り組んだことや興味を持ったことにも目を向けてみましょう。
同じ内容の繰り返しに飽きている
同じ教材や同じ学習方法を長く続けていると、内容に慣れて興味が薄れることもあります。
そのような場合は、絵本、歌、ゲーム、動画、会話など、英語に触れる方法を変えてみるのも一つです。
すべてを新しくする必要はありません。いつもの学習に少し変化を加えるだけでも、反応が変わることがあります。
子どもが英語を嫌がるときに避けたい対応
保護者がよかれと思って行っていることでも、子どもによっては負担になる場合があります。
ここでは、英語を嫌がっているときに特に注意したい対応を確認します。
子どもの気持ちを確認せず無理に続けさせる
「せっかく始めたから続けてほしい」と思うことは自然です。
しかし、強く嫌がっている状態で無理に続けると、英語だけでなく学習時間そのものへの抵抗感が強くなる可能性があります。
嫌がる理由を確認し、「今日は少し短くしよう」「方法を変えてみよう」と調整することも選択肢です。
一時的に休むのか、内容を変えるのか、教室に相談するのかなど、子どもの状態に合わせて考えましょう。
間違いを毎回その場で厳しく指摘する
英語を使ったときに、発音や文法の間違いを毎回止めて指摘すると、子どもによっては話すことをためらうようになる場合があります。
ただし、間違いを訂正すること自体が悪いわけではありません。必要に応じて正しい表現を伝えることも学習には役立ちます。
会話中は伝えようとしたことを受け止め、あとから自然に正しい言い方を示すなど、子どもの年齢や性格に合わせてフィードバックの方法を調整するとよいでしょう。
兄弟やほかの子どもと比べる
「お兄ちゃんはできていたよ」「お友だちはもう覚えているよ」といった比較は、子どもによってはプレッシャーになります。
英語への慣れ方や得意な活動、学習のペースには個人差があります。
ほかの子どもと比べるのではなく、「前より言える言葉が増えたね」など、その子自身の変化を具体的に認めることを意識しましょう。
成果や試験結果だけにこだわる
テストの点数や検定の合否など、目に見える結果だけを重視すると、英語に取り組むこと自体が負担になる子どももいます。
特に英語に慣れ始めた段階では、「英語を聞いて楽しめた」「自分から英語を口にした」といった過程にも目を向けることが大切です。
結果だけではなく、挑戦したことや続けられたことも認めていきましょう。
英語を嫌がる子どもへの対処法を原因別に解説
英語を嫌がる原因がある程度分かったら、その原因に合わせて学習方法や環境を調整してみましょう。
レベルが合っていない場合は内容を調整する
学習内容が難しすぎる、または簡単すぎると感じたら、現在使っている教材やカリキュラムを見直してみましょう。
たとえば、次のような方法があります。
- 少し取り組みやすい内容に戻してみる
- 1回の学習量を減らしてみる
- 得意な内容と新しい内容を組み合わせる
- 教室の先生に現在の様子を伝えて相談する
先に進むことだけを目的にせず、子どもが「分かった」「できた」と感じられる内容を取り入れることが大切です。
やる気が出ないときは学習方法を変える
同じ方法に飽きている場合は、英語に触れる形を変えてみましょう。
たとえば、次のような工夫があります。
- 英語の歌や子ども向け動画を取り入れる
- 絵本やカードゲームを使う
- いくつかの活動から子ども自身に選んでもらう
- その日の様子に合わせて学習量を調整する
子ども自身が選べる場面を作ることで、取り組みやすくなることもあります。
先生や教室が合わないと感じたら環境を確認する
先生やクラスとの相性が気になる場合は、まず教室側に子どもの様子を相談してみましょう。
必要に応じて、次のような方法も検討できます。
- 先生やスタッフに家庭での様子を伝える
- クラスの変更が可能か確認する
- 別の教室の体験レッスンに参加してみる
- オンラインレッスンなど別の学習方法を試す
同じ英語学習でも、少人数・集団・オンラインなど環境によって子どもの感じ方は異なります。
親のかかわり方を見直してプレッシャーを減らす
英語へのプレッシャーを感じているようであれば、声のかけ方を少し変えてみましょう。
「できた?」「今日は何個覚えた?」と成果を確認するだけでなく、「今日は何が楽しかった?」など、活動そのものに興味を示す方法があります。
具体的には、次の点を意識してみましょう。
- 結果だけではなく取り組んだ過程を認める
- 「英語ができないと困る」など不安をあおる言葉を避ける
- 保護者自身も一緒に英語の歌や絵本を楽しむ
子どもが安心して英語に触れられる雰囲気を作ることが大切です。
今日から実践できる子どもが英語を楽しむための習慣
英語に親しむには、一度に多く取り組むことよりも、家庭で無理なく続けられる方法を探すことが大切です。
子どもの年齢や興味に合わせ、負担にならない範囲から始めてみましょう。
短い時間から始める
最初から長時間取り組ませる必要はありません。
子どもが集中できる時間には個人差があるため、まずは数分程度の短い活動から試し、様子を見ながら調整してもよいでしょう。
たとえば、次のような方法があります。
- 歯磨きの後に英語の歌を1曲聞く
- 寝る前に英語の絵本を少し読む
- 朝に英語のあいさつを一つ使う
学習を複数回に分けて繰り返す方法は、記憶の定着に役立つことがあります。ただし、適切な頻度や時間は子どもによって異なります。
歌やゲームを取り入れる
幼児期では、遊びを通した活動も大切です。
英語の歌、絵合わせ、カードゲーム、簡単なごっこ遊びなどを使えば、机に向かう学習とは違った形で英語に触れられます。
たとえば、次のような方法があります。
- 子ども向けの英語の歌を一緒に歌う
- 英語のカードを使って絵合わせをする
- 色を英語で言いながら塗り絵をする
- 身近な物の名前を英語で言ってみる
「覚えなければいけない」と意識させすぎず、遊びの中で英語に触れる方法を試してみましょう。
親も一緒に楽しむ
保護者が英語を完璧に話せる必要はありません。
一緒に英語の歌を聞いたり、絵本を眺めたりするだけでも、子どもにとっては英語に触れる機会になります。
「お母さんも分からないから教えて」など、子どもが先生役になる遊びを取り入れる方法もあります。
教える・教えられるという関係だけにせず、一緒に楽しむ時間として取り入れてみましょう。
小さな「できた」を具体的に認める
子どもが英語に取り組めたときは、結果だけではなく、できたことを具体的に認めることが大切です。
たとえば、次のような声かけがあります。
- 「自分から英語で言ってみたね」
- 「最後まで歌を聞けたね」
- 「昨日より言える言葉が増えたね」
無理に大げさに褒める必要はありません。本人が納得できる形で、取り組んだことや変化を具体的に伝えてみましょう。
カレンダーやシールで取り組みを見える形にする
英語に取り組んだ日をカレンダーやシールで記録する方法もあります。
- 英語に触れた日にシールを貼る
- 一定期間続いたら一緒に振り返る
- できた回数ではなく、楽しめた活動も記録する
ただし、シールやご褒美を負担に感じる子どももいます。本人が楽しめているかを見ながら取り入れましょう。
子どもの年齢に合わせた英語との付き合い方
英語への興味や取り組みやすい活動は、年齢だけでなく、発達や経験、性格によっても異なります。
以下はあくまで目安として、子どもの様子に合わせて調整してください。
幼児期(3〜4歳)は遊びの中で英語に触れる
3〜4歳ごろは、机に向かう学習だけでなく、歌や動き、絵本などを使って英語に触れる方法があります。
英語の歌に合わせて体を動かしたり、動物や色の名前を遊びの中で使ったりすると、日常の活動として取り入れやすくなります。
この時期は英単語を数多く覚えることだけを目的にせず、英語の音ややり取りに親しむ時間を作ってみましょう。
5〜6歳は身近な言葉でやり取りを楽しむ
5〜6歳ごろになると、興味のある言葉を使って簡単なやり取りを楽しめる子どもも増えてきます。
色、数字、食べ物、動物など身近なテーマを使うと取り組みやすいでしょう。
たとえば、「What color is this?」「Red!」といった短いやり取りでも構いません。
正確に話すことだけを目的にせず、「英語で伝えてみた」「相手に伝わった」という経験を大切にしましょう。
小学生は興味や目的と英語を結び付ける
小学生になると、自分の好きなことや学校での経験と英語を結び付けられるようになります。
「なんで英語を勉強するの?」と聞かれたときも、一方的に必要性を説明するのではなく、本人の興味と結び付けて考えてみましょう。
たとえば、海外の動画、ゲーム、スポーツ、音楽、旅行など、子どもの好きなことから英語を使う場面を見つける方法があります。
学校の英語についても、家庭で先取りすることだけを目的にせず、子どもの理解度や興味に合わせて支えることが大切です。
英語嫌いが続く前に見直したい教材・教室の選び方
教材や教室が子どもに合っていないと感じたら、「続けること」だけにこだわらず、現在の環境を見直してみましょう。
子どもが興味を持てる教材か確認する
評判のよい教材でも、すべての子どもに合うとは限りません。
教材を選ぶときは、次のような点を確認してみましょう。
- 内容に興味を持っているか
- 難しすぎたり簡単すぎたりしないか
- 操作方法や進め方が分かりやすいか
- 子どもの好きな遊びやテーマと合っているか
可能であれば、体験版や見本を利用して、実際の反応を確認してから選ぶ方法もあります。
無理なく区切れる教材か確認する
集中できる時間には個人差があります。
そのため、長時間続けることを前提とした教材より、子どもの様子に合わせて途中で区切れるもののほうが使いやすい場合があります。
「1ページだけ」「歌を1曲だけ」など、小さな単位で終えられる教材であれば、家庭でも調整しやすいでしょう。
費用だけでなく家庭で続けやすいか確認する
教材や教室を選ぶ際は、料金だけでなく、家庭の生活リズムに合うかも確認しましょう。
たとえば、次のような点があります。
- 準備や片付けに時間がかかりすぎないか
- 家庭の予定に合わせて利用できるか
- 教室の場合は送迎を無理なく続けられるか
- 振替や休会などの制度が家庭に合っているか
高価な教材や教室が必ず子どもに合うとは限りません。費用、内容、通いやすさ、子どもの反応を総合的に考えて選ぶことが大切です。
英語への苦手意識が強くなったときに意識したいこと
「英語はできない」「どうせ間違える」といった言葉が増えてきた場合は、無理に難しい課題を続けるのではなく、取り組み方を見直してみましょう。
失敗だけに注目しない
うまくできない経験が続くと、子どもによっては新しい課題への挑戦をためらうことがあります。
そのようなときは、間違えた回数よりも「最後まで聞けた」「一つ答えられた」「自分から話してみた」といった部分にも目を向けましょう。
また、負担が大きい場合は、少し取り組みやすい内容に戻ることも一つの方法です。
小さな達成を積み重ねる
英語に苦手意識がある子どもには、現在の理解度に合った内容から取り組むことが大切です。
たとえば、次のような方法があります。
- 理解できる内容を含めながら新しい内容に進む
- 一度に取り組む量を減らす
- 好きな歌や絵本など得意な活動を取り入れる
- できたことを具体的な言葉で伝える
英語学習の進み方には個人差があります。短期間で結果を求めず、子どもの反応を見ながら進めていきましょう。
まとめ|子どもが英語を嫌がるときは原因に合わせて見直そう
子どもが英語を嫌がるときは、まず「なぜ嫌なのか」を考えることが大切です。
学習内容の難しさ、教室との相性、同じ活動への飽き、周囲からのプレッシャーなど、理由は子どもによって異なります。
原因が分かってきたら、学習量を減らす、教材を変える、歌やゲームを取り入れる、教室に相談するなど、負担を減らす方法を試してみましょう。
英語学習では、ほかの子どもと比べるのではなく、その子自身のペースに合わせることが大切です。
英語を嫌がっているときほど結果を急がず、安心して英語に触れられる方法を一緒に探していきましょう。

