「子どもが英語に触れる機会を増やしたいけれど、何から始めればよいか分からない」と悩む保護者もいるのではないでしょうか。
子どもの英語環境は、特別な教材や教室だけで作るものではありません。家庭で英語の歌や絵本を楽しんだり、日常の声かけに短い英語を取り入れたりする方法もあります。
この記事では、家庭で取り入れやすい方法から、英会話教室、プリスクールなどの施設を選ぶ際のポイントまで解説します。子どもの興味や家庭の生活リズムに合う方法を考える際の参考にしてください。
子どもの英語環境を作る前に決めておきたいこと
英語環境を作るときは、すぐに教材を購入したり、習い事を決めたりする必要はありません。まずは、家庭としてどのように英語と付き合いたいかを考えてみましょう。
どのくらい英語に触れさせたいかを考える
英語教育に求めるものは家庭によって異なります。
「まずは英語に親しんでほしい」「英語を使ったコミュニケーションを経験してほしい」「将来的に英語を使える力を身につけてほしい」など、目標はさまざまです。
英語に親しむことが目的なら、歌や絵本から始める方法があります。英語を使う時間をさらに増やしたい場合は、英会話教室や英語を取り入れた保育施設なども選択肢になります。
最初から明確な到達点を決める必要はありません。子どもの反応を見ながら目標を見直すことも大切です。
年齢と生活リズムに合ったペースを考える
英語の取り入れ方は、子どもの年齢だけでなく、興味や生活リズムによっても変わります。
小さな子どもなら歌や手遊び、絵本など、楽しみやすい方法から始められます。物語を楽しめるようになったら、英語の絵本や動画などに広げる方法もあります。
毎日行うことにこだわる必要はありません。子どもが疲れている日や興味を示さない日は無理をせず、家庭で続けやすい頻度を考えましょう。
家庭で英語に触れる機会を作る方法
家庭での英語環境づくりでは、難しい学習から始める必要はありません。まずは、英語の音や表現に触れる機会を生活の中に作ってみましょう。
英語の音声や音楽を日常に取り入れる
子ども向けの英語ソングや音声は、家庭で取り入れやすい方法の一つです。
朝の準備中や遊びの時間、車での移動中など、普段の生活に組み込むと継続しやすくなります。
ただし、英語を流しているだけで語彙や会話力が身につくと考えるのではなく、英語の音に親しむきっかけの一つとして利用することが大切です。
子どもが気に入った歌があれば、一緒に歌ったり動きをまねしたりすると、親子で英語を楽しむ時間にもなります。
好きなアニメや動画を英語で楽しむ
子どもが好きなアニメや動画に英語音声が用意されている場合は、英語版を試してみる方法もあります。
すでに内容を知っている作品なら、英語の意味がすべて分からなくても映像から内容を推測しやすいでしょう。
ただし、日本語版を好む子どもに英語版を無理に見せる必要はありません。本人が楽しめる範囲で取り入れることが大切です。
動画配信サービスの対応言語や配信作品は変更されることがあるため、利用時に確認しましょう。
英語絵本を家庭に取り入れる方法
英語絵本は、親子で一緒に英語の音や単語、表現に触れられる方法です。
英語を勉強する時間と考えすぎず、通常の読み聞かせと同じように楽しむことから始めてみましょう。
絵と音声を楽しみながら読み聞かせる
初めて英語絵本を選ぶときは、文章が短く、絵が多いものが取り入れやすいでしょう。
繰り返しの表現が使われている絵本なら、同じ英語を何度も耳にする機会も作れます。
読み聞かせでは、一つひとつの単語を日本語に訳すことにこだわる必要はありません。絵を指さしたり、登場するものについて話したりしながら楽しみましょう。
音声付きの絵本を選ぶと、保護者が発音を確認しながら利用することもできます。
英語が苦手な保護者でも使いやすい絵本を選ぶ
保護者が英語を流暢に話せなくても、英語絵本を家庭に取り入れることはできます。
選ぶ際は、次のような特徴を確認すると使いやすくなります。
- 短い文章や繰り返し表現が多い
- 音声を聞ける仕組みがある
- 絵から内容を想像しやすい
- 保護者が内容を確認できる解説がある
英語だけで読み聞かせることにこだわらず、日本語で内容について話しながら英語の表現を楽しむ方法もあります。
英語の歌を生活に取り入れるコツ
英語の歌は、子どもが音やリズムを楽しみながら英語に触れられる方法です。
歌だけで英語力が身につくわけではありませんが、英語への興味を広げるきっかけとして取り入れられます。
親子で歌や動きを楽しむ
同じ歌を何度か聞くと、子どもが気に入ったフレーズを口ずさむことがあります。
手遊びや体の動きがある歌なら、英語の意味をすべて説明しなくても、動きと一緒に楽しみやすくなります。
朝の準備や移動時間など、家庭で取り入れやすい時間を決めてもよいでしょう。
保護者が完璧に歌う必要はありません。子どもが嫌がるときは無理をせず、楽しく続けられることを優先しましょう。
日常の声かけに英語を取り入れる方法
英語環境を作るために、特別な教材を用意する必要はありません。毎日の挨拶などに短い英語を取り入れる方法もあります。
挨拶や生活の一言から始める
最初から家庭内の会話をすべて英語にする必要はありません。毎日使う簡単なフレーズから始めると取り入れやすくなります。
例えば、次のような場面で短い英語を使えます。
| 場面 | 英語フレーズの例 |
|---|---|
| 朝起きたとき | Good morning! |
| 食事を始めるとき | Let’s eat! |
| 別れるとき | See you later! |
| 帰宅したとき | Welcome back! |
| 寝る前 | Good night! |
| 何かできたとき | Good job! |
日本語と英語では、同じ場面でも表現の仕方が異なります。そのため、日本語を一語ずつ置き換えるのではなく、その場面で使いやすい英語として覚えるとよいでしょう。
おもちゃやアプリで英語に触れる機会を広げる
おもちゃやデジタル教材も、子どもが英語に興味を持つきっかけとして利用できます。
子どもの興味に合うものを選ぶ
英語のおもちゃには、数字や色の英語音声が流れるもの、アルファベットを使ったパズルなど、さまざまな種類があります。
英語教材としての機能だけを見るのではなく、子どもが自分から遊びたいと思えるかも確認しましょう。
アプリを利用する場合は、対象年齢、内容、料金、広告やアプリ内課金の有無などを事前に確認することが大切です。
利用時間について一律の時間を決めるのではなく、子どもの年齢や家庭の生活リズムに合わせてルールを設定しましょう。絵本や外遊び、親子の会話などとのバランスも意識してください。
英会話教室を利用するメリットと選び方
家庭での英語環境に加えて、英会話教室を利用する選択肢もあります。
教室では、講師やほかの子どもと英語を使ってやり取りする機会を作れることがあります。
英語でコミュニケーションする経験を作る
対面やオンラインのレッスンでは、子どもの反応に合わせて講師が質問したり、会話を続けたりできます。
音声教材を聞くだけの場合とは異なり、相手とのやり取りを経験できることが特徴です。
講師を選ぶ際は、国籍だけで判断する必要はありません。英語でのコミュニケーション力に加えて、子どもへの指導経験や接し方、レッスンの進め方なども確認しましょう。
費用・頻度・雰囲気を確認する
英会話教室の料金やレッスン時間は、グループレッスン、マンツーマン、オンラインなどの形態によって異なります。
月謝だけでなく、入会金、教材費、施設利用料などが必要になる場合もあるため、年間で必要になる費用を確認しましょう。
教室を選ぶときは、次のような点も確認すると安心です。
- 子どもの年齢や興味に合う内容か
- 講師が子どもの反応を見ながら関わっているか
- 通いやすい曜日や時間帯か
- 家庭でも無理なく継続できる費用か
見学や体験レッスンを実施している教室であれば、実際の雰囲気や子どもの反応を確認してから検討できます。
英語保育とは?プリスクールやインターナショナルスクールを考えるときの注意点
英語に触れる時間を増やす方法として、プリスクールやインターナショナルスクールなどを検討する家庭もあります。
ただし、施設名だけでは保育内容や教育内容、法的な位置づけを判断できません。
「英語保育」は施設によって内容が異なる
「英語保育」は、保育や生活の中に英語を取り入れている施設を表す一般的な呼び方として使われています。
英語を使う時間、活動内容、日本語によるサポートの有無などは施設によって異なります。
「一日中英語で過ごす」「英語と日本語を時間帯によって使い分ける」など運営方法にも違いがあります。
英語を使う時間の長さだけで選ばず、子どもが安心して過ごせる環境かどうかも確認しましょう。
プリスクールとインターナショナルスクールは名称だけで判断しない
「プリスクール」「インターナショナルスクール」という名称には、全国共通の一律な施設内容が決められているわけではありません。
対象年齢、保育時間、カリキュラム、使用言語、認可状況などは施設ごとに異なります。
そのため、名称だけで比較するのではなく、次のような情報を個別に確認することが大切です。
- 対象年齢と利用できる時間
- 英語と日本語が使われる割合
- 保育・教育内容と1日の流れ
- 施設の認可状況や法的な位置づけ
特に長期間通う場合は、将来の進学も含め、施設の位置づけや教育課程について事前に説明を受けておきましょう。
英語保育施設を選ぶ前に確認しておきたいポイント
英語を取り入れた保育施設を選ぶときは、英語の使用時間や施設の雰囲気だけでなく、毎日の生活に関わる条件も確認する必要があります。
費用・立地・保育時間などを整理する
施設を比較するときは、次のような条件を整理しましょう。
- 費用:保育料のほか、入園金、教材費、給食費、延長料金なども確認する
- 立地:自宅や職場から無理なく通えるか確認する
- 保育時間:通常の保育時間や延長保育の有無を確認する
- 募集状況:定員、募集時期、入園までの手続きを確認する
施設によっては、幼児教育・保育の無償化の対象となる場合があります。
認可外保育施設等の場合、無償化の対象となるには、市区町村から「保育の必要性の認定」を受けることなどの条件があります。
対象となる3〜5歳児クラスは月額3.7万円まで、住民税非課税世帯の0〜2歳児クラスは月額4.2万円までが上限です。
また、対象となる認可外保育施設には、届出や国が定める基準を満たしていることなどの条件があります。
プリスクールやインターナショナルスクールという名称だけでは対象かどうかを判断できません。利用を検討している施設と居住する市区町村の窓口で確認しましょう。
見学時に保育内容や職員の体制を確認する
見学では、ウェブサイトやパンフレットだけでは分からない部分を確認できます。
次のようなポイントを見ておきましょう。
- 職員の体制:保育や英語指導の経験、資格などを確認する
- 英語の使われ方:どのような場面で英語を使っているか確認する
- 子どもの様子:安心して過ごせる雰囲気になっているかを見る
- 保護者との連携:日々の様子や困りごとを共有する方法を確認する
英語が分からない子どもへのサポート方法も確認しておくと安心です。
可能であれば複数の施設を比較し、子どもの様子も見ながら家庭に合った施設を検討しましょう。
英語環境を長く続けるために親ができること
英語環境づくりでは、最初に決めた方法をずっと続けなければならないわけではありません。
子どもの成長や興味に合わせて、方法を変えていくことも大切です。
子どもの興味に合わせて方法を変える
以前は好きだった英語の歌に興味を示さなくなったら、絵本や動画、ゲームなど別の方法を試してみてもよいでしょう。
乗り物、動物、食べ物など、子どもが好きなテーマと英語を組み合わせる方法もあります。
大切なのは、英語を無理に続けさせることではありません。子どもの反応を見ながら、負担にならない方法を探しましょう。
親子で一緒に楽しめる方法を探す
保護者自身が英語を得意である必要はありません。
英語の歌を一緒に聞いたり、絵本を一緒に見たりすることで、家庭の中に英語に触れる時間を作れます。
分からない単語を一緒に調べるなど、親子で楽しめる方法を見つけるのも一つの方法です。
英語環境は一度作れば完成するものではありません。子どもの興味や生活の変化に合わせて、無理なく調整していきましょう。
まとめ|子どもの英語環境は家庭でできることから始めよう
子どもの英語環境は、英語の歌を聞く、絵本を読む、簡単な挨拶を英語で言ってみるなど、家庭で取り入れやすい方法から始められます。
ただし、特定の教材や方法を続ければ英語力が必ず身につくわけではありません。子どもの興味やペースには個人差があるため、無理なく楽しめることを大切にしましょう。
さらに英語を使う機会を増やしたい場合は、英会話教室やプリスクールなども選択肢になります。施設を選ぶ際は、名称や英語を使う時間だけでなく、保育・教育内容、職員の体制、費用、認可状況などを確認することが大切です。
家庭に合った方法を組み合わせながら、親子が続けやすい英語環境を作っていきましょう。

